
BARF食とプレイモデル生食の違い : 愛犬に最適な自然栄養法を選ぶための比較ガイド
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生食は、犬本来の食性に沿った食事法です。加工をできるだけ避けた自然に近い食事を与えることは、犬の健康維持にも役立つと考えられています。
しかし、ひとことで「生食」と言っても、実は与え方にはいくつかのスタイルが存在することを知らない飼い主さんは多いのではないでしょうか。
生食で代表的なのが、「BARF(バーフ)ダイエット」と「PMR(プレイモデル生食)」という2つの食事法です。
それぞれ考え方や使う食材に違いがあり、どちらを選ぶかで愛犬の健康に大きな差が出ることもあります。
そこで、愛犬に最適な食事法を選べるよう、それぞれの特徴や違いを徹底比較しました。
また、どちらが愛犬や飼い主さんに合っているかの判断ポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
そもそもBARF食とは?犬に必要な栄養バランスが考えられている食事

BARF食(Biologically Appropriate Raw Food)とは、犬本来の食性に配慮しつつ、犬が必要とする栄養バランスを人の手で整えた生食スタイルのことです。
BARF食は肉や骨、内臓だけでなく、野菜や果物、必要に応じてサプリメントを組み合わせることが基本構成となっています。
単に「生のものを与える」のではなく、栄養素が過不足なく摂れるように計算された食事であることが特徴です。
栄養バランスを整える必要性

犬は、特定の栄養素を適切な量で摂取する必要があります。
栄養素は多すぎても少なすぎても体に悪影響を与える可能性があり、栄養バランスは健康を保つためにも重要な役割があるものです。
特に子犬やシニア犬では、栄養の偏りが深刻なトラブルを招くおそれもあるため、栄養バランスの整った食事を与える必要があります。
たしかに、生食は犬本来の食事スタイルに近いものですが、家庭犬は野生とは違い、運動量や生活環境、代謝も変化しています。
そのため「自然に任せる」のではなく、飼い主さんが責任を持って管理することが求められるのです。
市販のBARF食は取り入れやすい
飼い主さん自身がBARF食を実践するには、正しい知識が必要でとても難しいため、市販のBARF食を取り入れることをおすすめします。
市販されているBARF食の中には、AAFCO(米国飼料検査官協会)やFEDIAF(欧州ペットフード工業連合会)が定める栄養基準を満たしたものも多く、安心して取り入れることができるでしょう。
プレイモデル生食とは?犬が野生だったころの自然なままの食事

プレイモデル生食(Prey Model Raw Food)とは、犬が野生で狩りをしていた頃に食べていた獲物そのままを模倣した生食スタイルのことです。
プレイモデル生食は肉、骨、内臓のみで構成され、BARF食のような野菜や果物、サプリメントなどは使用されません。
あくまで、「野生だったころの自然なままの食事」であることが特徴です。
「野生らしさ」を優先した考え方

プレイモデル生食は、犬の祖先であるオオカミが野生で獲物を食べる様子をベースに、自然に忠実であることが健康につながるという考え方に沿っています。
犬の消化機能や代謝が肉食動物に近い構造であることに着目し、シンプルな動物性素材だけを与えることが基本です。
そのため、野菜やサプリメントなどは使用せず、獲物を丸ごと一頭食べると想定した与え方を理想として、肉や骨、内臓など部位ごとの比率を忠実に再現します。
シンプルだからこそ知識が求められる

プレイモデル生食は、肉や骨、内臓だけしか使用しないとてもシンプルなものです。
だからこそ部位ごとのバランスがとても重要となり、バランスを誤れば栄養に偏りが生じやすくなります。
プレイモデル生食の割合
・筋肉 : 80%
・骨 : 10%
・肝臓…5%
・その他の内臓…5%
いくら野生らしさを優先した考え方だからと言って、栄養が偏ることは健康リスクを伴います。
そのため、飼い主さんが十分に知識を持っていることが前提となり、自己流で始めることはおすすめできません。
特に日本ではあまり知られていない食事法で、取り入れるためには海外の専門サイトを参考にする必要があります。
市販品の選択肢もほとんどなく、実践するにはハードルが高い食事法でしょう。
BARF食とプレイモデル生食の違いを比較

BARF食とプレイモデル生食の違いを表で比較してみました。
こうして比較してもわかるように、BARF食とプレイモデル生食はすべてにおいて大きく異なります。
ただ、どちらにもメリットとデメリットがあり、愛犬の状態や飼い主さんの状況によって向き不向きがあるため、しっかり理解して選ぶことが大切です。
BARF食のメリットとデメリット
BARF食は栄養バランスの調整がしやすく、手作り派の飼い主さんでも取り組みやすいでしょう。
以下に、メリットとデメリットをまとめてみました。
メリット
・愛犬に合わせて栄養バランスを調整しやすい
・野菜や果物などの栄養も取り入れられる
・市販されていて簡単に与えられる
デメリット
・自分で作る場合は手間がかかる
・サプリメントを添加する場合は量に注意が必要
BARF食のメリットは、肉だけでなく野菜や果物などの栄養を取り入れることができるのはもちろん、愛犬の状態に合わせて栄養バランスを調整しやすいことです。
人間ではさまざまな食材をバランスよく食べる多様性のある食事が、脳や内臓の健康維持に大きくかかわるとして、高い関心を集めています。
また、自分で作る場合は手間がかかったりサプリメントの過剰摂取などに注意が必要というデメリットはありますが、市販されているBARF食を活用することでそうした問題もクリアになるでしょう。
プレイモデル生食のメリットとデメリット

プレイモデル生食はシンプルな素材で野生らしい食事を実現できます。
こちらも、メリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
・自然派を実現できる
・シンプル素材で食物アレルギーの管理がしやすい
デメリット
・栄養バランスが偏りやすい
・知識が必要
・手間がかかる
・市販品がほとんどない
プレイモデル生食のメリットは、自然派を実現できることやシンプル素材で食物アレルギーがある犬も与えやすいということです。
食物アレルギーのほとんどは、食材に含まれるタンパク質に過剰に反応してしまうことで起こりますが、野菜や果物にもタンパク質は含まれます。
そのため、野菜や果物にアレルギーがある場合は避けることができるでしょう。
ただ、その分栄養バランスが偏りやすく、肉や骨、内臓のバランスも考えなければいけないというデメリットがあります。
私の愛犬はほとんどの食べ物に食物アレルギーがあるためプレイモデル生食の方が適しているのかもしれませんが、栄養バランスを考えて獣医師に相談しながら総合栄養食の生食を食べていますよ。
場合によってはそうしたことも可能ということを覚えておくと良いでしょう。
愛犬にはどっちが合う?判断するポイント
BARF食とプレイモデル生食のどちらが愛犬に合うかは、犬の健康状態によって異なります。
両方を取り入れるケースもあるため、以下の判断ポイントを参考に状況に応じて選びましょう。

BARF食もプレイモデル生食も、基本的には「犬本来の食事」ということに着目した食事法です。
どちらが優れているかではなく、愛犬にはどちらが合っているかを考えて選ぶことが一番重要と言えます。
また、飼い主さん自身の継続のしやすさや知識も判断ポイントの1つにあげられます。
自分と愛犬のライフスタイルに合った方法を、無理なく取り入れることが何よりも大切です。
市販品でいいとこどりも可能!アニーズパントリーという選択肢

BARF食もプレイモデル生食も、自分で栄養バランスや割合を計算しながら用意するのは、かなり大変です。
実際、私は犬の栄養について学んでいますが、栄養バランスはとても繊細なものなので、自分で毎日作ろうとは思えません。
「愛犬のために」と思って始めても、継続できなければ意味がありません。
だからこそ、市販の信頼できる製品をうまく取り入れることは、手抜きではなく、むしろ賢い選択肢と言えるのではないでしょうか。
そんなときに頼りになるのが、アニーズパントリーの製品です。
アニーズパントリーの特徴

アニーズパントリーは、高品質な食材を使用して作られた生食フードです。
AAFCOの栄養基準を満たしたBARF食「パップタブ」シリーズと、プレイモデル生食に基づき作られた「フランケンソーセージ」を展開しています。
どちらも生食のメリットを取り入れながらも、レシピや栄養計算に悩むことなく安心して与えられるのが魅力でしょう。
アニーズパントリーは冷凍で届き、必要な分だけを解凍して与えるだけと、時間がない飼い主さんも取り入れやすい工夫がされています。
違いを理解して愛犬に合った食事を見つけてあげよう

BARF食もプレイモデル生食も、犬本来の食事という考えに基づいた食事スタイルです。
どちらが正しいというものではなく、大切なのは愛犬に合っているか、無理なく続けられるかどうか。もちろん、両方を取り入れる選択肢もあります。
生食は添加物の心配がなく、犬のからだに優しいごはんです。
市販品を上手に活用すれば、栄養バランスや手間に悩むことなく、生食のメリットを日々の食事に取り入れることができるでしょう。
BARF食とプレイモデル生食、それぞれの違いや特徴を理解して、愛犬が本当に喜ぶごはんを見つけてあげてくださいね。