愛犬の飲水量は足りている?水分不足の原因と生食による水分補給の考え方

Annie’s Diary

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犬も人と同じように、体の約60%が水分です。そのため水分不足は体調不良を招き、重症化すると命の危険もあります。
しかし、ごはんと違って愛犬の飲水量を把握するのはなかなか難しいものです。
「お水を全然飲んでいないけど大丈夫?」「水分不足だとどうなるの?」
と不安になることもあるでしょう。
そこでこの記事では、犬の管理栄養士の私が、水を飲まない原因や水分不足で起こる症状、愛犬に必要な1日の飲水量などを紹介します。

すぐにはじめられる水分摂取量を増やす方法も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

犬が水を飲まない5つの原因

犬が水を飲まない原因として考えられるのは、次の5つです。

それぞれについて詳しく解説していきます。

1. 寒さで水分不足を自覚していない

冬の寒い時期には、犬も水分不足を自覚しづらい傾向があります。

その理由は、夏のようにハァハァと口呼吸で体温を調節したり、鼻や肉球から汗をかくことがあまりないから。

しかし実際には、冬でも呼吸や排尿、皮膚の乾燥などで体内の水分は自然と失われています。喉が渇かないからといって、水分が足りている訳ではないのです。

また、チワワやイタグレなどの特に寒がりな犬種の中には、冷たいものを口にするのが嫌で水を飲まないこともあります。

2. 加齢による体の変化で喉の渇きを感じづらい


犬も年齢を重ねるごとに、体内で様々な変化が起こります。その中でも水分不足と特に関係が深いのが、「喉が渇いた!」という信号を出す脳の「渇中枢」の機能低下です。

この機能が低下すると、体内の水分量が少なくなっていても喉の渇きを感じづらく、あまり進んで水を飲もうとしなくなります。

また、シニア期の犬は腎臓の機能も低下しやすく、ホルモンバランスも乱れがちです。そうなると、体内の水分量をうまく調節できなくなり、喉の渇きの感じづらさに繋がります。

愛犬がシニア期の場合は、水分不足になっていないかより注意しなければなりません。

3. 歯周病やヘルニア、内臓疾患などの病気

愛犬が水を飲まない原因が病気である可能性もあります。

例えば歯周病の犬では、痛みや不快感から水を飲むのを嫌がることが多いです。

また、ヘルニアなどを患っていると水を飲む姿勢が辛いことがあるため、飲みたくても我慢してしまうことがあります。

そのほか、腎臓などの内臓疾患が原因で、飲みたくても飲めないという可能性も。

水分を取らないとさらなる体調の悪化につながるため、飼い主さんの早めのサポートが必要です。

4. 環境の変化などのストレス

犬は慣れない環境にストレスを感じやすい生き物です。ストレスは自律神経のバランスを崩し、水を飲む・食事するといった欲求を後回しにさせてしまうことがあります。

上記のような場所では、使い慣れたキャリーの中で水を飲ませるなど、少しでも愛犬がストレス無く水分を補給できるように工夫してあげましょう。

また、警戒心の強い犬では、水飲み用の器を新しいものに変えたときもなかなか水を飲まないことがあります。

その時は、愛犬が慣れるまでこれまで使用していた器と並べて置いておきましょう。


5. 食事で水分がとれている

普段から水分の多い食事をしている犬では、あまり積極的に水を飲みに行かないことがあります。

自然と食事から水分がとれているので、わざわざ飲みに行く必要がないのです。

このタイプは、ふやかしたドライフードやウェットフード、手作りフード、生食などを食べている犬に多く見られます。

この後紹介する「水分不足の症状」に当てはまるものがなければ、飲水量が少なくても深く心配する必要はないでしょう。

犬の水分不足の主な症状

犬の水分不足の症状は、初期の場合、見た目にはわかりにくいことがあります。特にシニア犬は気づかないうちに症状が進行していることもあるため注意しなければなりません。

ちなみに、口内の乾燥などは4〜5%程度の脱水で起こる症状です。8〜10%程度の脱水では目がくぼむなどの症状が現れ、12%以上の脱水では脈拍が弱くなってくることもあります。
少しの脱水でも危険が伴う可能性があると理解しておきましょう。

続いて、動物病院を受診する目安を解説しますので合わせて参考にしてください。

愛犬の水分不足で病院を受診する目安

愛犬に以下のような症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。

上記に当てはまらない場合でも、気になることがあれば早めに受診しておくと安心です。

また、犬の脱水度合いを測る簡単な方法として、「首の上〜背中あたりの皮膚をつまむ」というものがあります。皮膚を引っ張って離したときに、戻るスピードが遅いほど脱水している可能性がある、と判断するものです。

皮膚が戻る目安は2秒以内ですが、もちろん個体差があります。愛犬の正常時の皮膚の戻り具合を把握しておくと比較しやすいですよ。

愛犬に必要な1日の飲水量

犬に必要な飲水量は、体重1kgあたり約40〜60mlを目安にするのが一般的です。

とはいえ、食事内容や年齢、体格、生活環境などによって必要量は変わります。以下の目安量を参考に、愛犬に合わせて調整してあげましょう。

また、まずは愛犬が実際にどのくらいの量の水を飲んでいるのか知ることも大切です。

愛犬の器にお水を注ぐ前に、1日の目安量を計量して空のペットボトルなどに入れておきましょう。そこから器に注ぐようにすると、実際に愛犬が飲んだ量を把握しやすいですよ。ぜひ試してみてください。

愛犬が水を飲まないときの対処法

愛犬の飲水量が少ないと感じたときは、次の4つを試してみてください。

ヤギミルクや水分補給用のゼリーは、嗜好性が高いので喜んでくれる犬が多いでしょう。

また、ウェットフードや手作りフード、生食などは、トッピングとして使用するだけでも水分摂取量のアップにつながります。

そして、特にシニア犬におすすめしたい対処法が④水飲み場を増やすことです。

シニア犬は水飲み場まで動くのが億劫で喉の渇きを我慢してしまうことも珍しくありません。愛犬が飲みやすいような色々な箇所に設置しておきましょう。食事での対策と合わせて行ってみてくださいね。

なお、水分摂取量を増やしたら、いつでも行きたいときにトイレに行けるようにしてあげることも忘れないようにしましょう。

たくさん飲んでも排出できなければ、かえって体の負担となります。腎臓にトラブルがある犬や、外でしか排泄しない犬などは特に注意が必要です。

まとめ

犬が水を飲まないのは、寒さや加齢、病気、ストレスなどが原因であることが多いです。

中には食事から十分な水分を摂れている犬もいますが、愛犬が水分不足だと感じたときは、早めにサポートしてあげましょう。

ドライフードをふやかしたり、ウェットフードや生食などを取り入れれば、簡単に水分摂取量を増やせますよ。

水分不足は重症化すれば命に関わります。特にシニア犬は注意が必要なので、愛犬に気になる症状がないか、日頃からよく見ていてあげてくださいね。