2026.10.28
命を無駄にしない。丹波の里山が育む鹿肉の物語
Behind Annie's Pantry

Behind Annie’s Pantry Vol.4
命を無駄にしない。日本の里山が育む鹿肉の物語
日本の山々に囲まれた、兵庫県丹波市。ここには、豊かな自然とともに暮らす人々の営みがあります。四季があり、木々があり、野生動物がいる。一見すると穏やかな里山の風景ですが、その裏側では、野生の鹿による農作物への被害という課題もあります。
今回アニーズパントリーが鹿肉と出会ったのは、そんな日本の里山でした。兵庫県にある製加工場を訪れ、アニーズパントリーで使用している鹿肉を捕獲・解体する現場を実際に見学しました。
野生の鹿が増えるということ
日本では、野生の鹿が増えたことで、農作物や森林への被害が大きな問題となっています。
農家の方々が大切に育てた作物が食べられてしまったり、森林の下草や若木が食べられることで、山の生態系にも影響が出ることがあります。そのため、地域によっては適切な頭数を保つための捕獲が行われています。
けれど、そこで生まれるもう一つの課題があります。
捕獲された鹿の命を、その後どうするのか。
私たちは、この問いに向き合いたいと考えました。
「捨てる」のではなく、「いただく」
日本では昔から、山の恵みをいただく文化がありました。鹿もそのひとつです。
必要な捕獲によって失われる命を、できる限り無駄にしない。
肉を食材として活用し、もう一度、人と自然の循環の中へ戻していく。
それは、単に「鹿肉を使う」ということではありません。
一頭の命に向き合い、最後まで大切にいただくということ。私たちが鹿肉を選んだ背景には、そんな想いがあります。
丹波の自然から、食卓へ
アニーズパントリーの鹿肉は、日本の里山で育った鹿を使用しています。山の中を自由に駆け回り、自然の中で生きてきた鹿。
その肉は、牛や鶏などとはまた違った、野生動物ならではの特徴を持っています。
丹波市は江戸時代末期から続く薬草の産地です。この地域に生息する野生の鹿が地域の薬草や豊かな自然の野草を食べて育つことは、鹿自身の健康だけでなく、その肉(丹波鹿)を食べる人間やペットの健康にとっても非常に大きな恩恵をもたらしています。
食材の良さはもちろんですが、何より私たちが大切にしているのは、「どこから来た肉なのか」が見えること。
誰かが捕獲し、解体し、丁寧に処理し、私たちの工場へ届けてくれる。その一つひとつの工程の先に、愛犬の一皿があります。
山と、人と、犬をつなぐ
私たちは、ペットフードをつくることを、単に原材料を加工する仕事だとは考えていません。
どんな場所で育ったのか。誰が届けてくれたのか。なぜ、その食材を使うのか。
その背景まで含めて、一つの「食」だと考えています。
鹿肉を選ぶことが、すぐに里山の課題を解決するわけではありません。
それでも、一つの命を無駄にしないこと。地域で生まれた恵みを、地域の外へもつないでいくこと。そんな小さな循環を、私たちは大切にしています。
丹波の山で生きた鹿が、丹波の工場へ届き、そして今度は、誰かの愛犬の毎日の食事になる。
山から、食卓へ。
命から、もう一つの命へ。
それが、アニーズパントリーが丹波の鹿肉を使う理由です。
Behind the Food
アニーズパントリーでは、これからも食材そのものだけではなく、その背景にある「人・土地・命の物語」を大切にしていきます。
次に愛犬のボウルに私たちのフードを盛るとき、その一皿の向こうにある、日本の里山にも少しだけ想いを馳せてもらえたら嬉しいです。
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この記事について
執筆者
Yuka Asai
Eコマース & ブランドマネージャー, アニーパントリー株式会社
幼い頃からハスキー、ラブラドール・レトリバー、ミックス犬と暮らし、大型犬とともに育ちました。その経験を原点に、現在はアニーズパントリーにて、ブランドマーケティング、EC運営、コンテンツ制作を担当。犬の栄養学やフレッシュフードに関する情報を、専門家への取材や一次情報をもとに発信しています。